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コバトのコトバ

パンと雑貨店”コバトのコトバさん”は、病気や障害を持つ人が働く訓練や社会活動を行う就労継続支援B型事業所としての機能も持っています。
ふわふわコッペパンを目当てに近所の方はもちろんのこと、色々な方がいらっしゃる賑やかな交流の場所でもあるようです。

福祉施設らしくないデザインを目指し、身近に感じられる雰囲気。
自分たちで楽しんで管理できる植栽。
地域の方にも四季を感じ、楽しんでもらえる空間。
大きく3つのご要望がございました。

男鹿という立地から、強風・塩害に強い樹種の選択が基本でしたが、少し冒険の樹木も何本か仲間に加えさせていただきました。
多種多様な樹木の配置にて、数年後には、この環境ならではの生態系が成り立つことを目指して計画をしました。
樹木は光合成により糖分を蓄えます。この光合成産物を根を通して、土中の微生物に分け与えます。また、微生物は土中の有機物を分解し、養分と水分を植物に分け与えます。このような自然の循環を生むためには、日光・風・水が適切であることは当然ですが、そこで生活する昆虫や鳥類、土中の小動物や微生物が住みやすい環境をつくることが大事となってきます。自然石の隙間や樹木・下草の陰などは、生き物達が安心して過ごせる場所となります。
また、花の蜜や葉、実は、生きるための食糧となります。殺虫殺菌剤を散布すると、生態系ピラミッドが崩れ、かえって病害虫を増やしてしまいます。
植えたばかりの樹木の1、2年は、環境に馴染もうとがんばる時期です。
この時期を愛情深く見守りながら経過すると、樹木本来の力強さを発揮し、取り巻く環境が整ってきます。

みんなに見守られながら成長していくコバトのコトバの庭。愛される癒しの空間であってほしいと願います。

施工地 男鹿市船川
施工面積 150平米(45坪)
カテゴリー ガーデンデザイン